もともと医療機器のダーマドロップ
リピート率が96%を超える当院の隠れた美容施術器「ダーマドロップ」。
針やレーザーを使わないためダウンタイムがなく、即効性があるため好評の施術ですが、実はもともと、注射針を使わず薬剤を皮下に投与する(経皮薬物送達、ドラッグデリバリーシステム)医療機器として開発されました。
実際に海外では人だけでなく動物医療でも使用されています。開発はスイスのチューリッヒ大学とドイツのMedDrop社が共同で行っており、この開発においては、スイス政府(スイス技術革新委員会)とドイツ政府(ドイツ連邦教育・研究省)より補助金が投じられています。
2つの政府が補助金を投じるだけあって、針を使わず有効成分を皮膚深く「真皮」まで届けることができる技術として科学的にも実証されています。
研究論文の例
- 乳がん患者の皮膚転移に対してダーマドロップ技術によるメトトレキサート投与で有望な成績[1]
- 表在性基底細胞癌に対するダーマドロップ技術によるメトトレキサート投与で有望な成績[2]
- ブタの皮膚でさまざまな薬剤をダーマドロップ技術で投与した研究で皮膚の深層まで浸透することを確認[3]
- 馬の悪性黒色腫に対してダーマドロップ技術によるベツリン酸およびNVX-207投与で有望な成績[4]
- ヒツジの関節微細骨折においてダーマドロップ技術によるカルプロフェン投与後の濃度測定で良好な結果[5]
皮膚バリア
私たちの皮膚は、表皮、真皮、皮下組織で構成されています。そして表皮の角質層と顆粒層を「角層」と呼び、ここにバリア機能があります。このバリア機能によって、外部から有害物質や細菌、ウイルスなどが侵入できないようになっています。つまり、ヒアルロン酸といった美肌によい成分も、入れたくてもなかなか入らないようになっているわけです。
ところで皮膚に塗る薬はどうでしょうか。たとえば皮膚感染や湿疹などに用いられるロコイド軟膏。これは分子量が小さいため問題なくバリア層を通過します。
分子量はダルトンという単位で表されるのですが、500ダルトンが吸収の基準とされており、だいたい500ダルトンを上回ると吸収されなくなります。ちなみにロコイド軟膏は432.55ダルトンです。
そしてダーマドロップは90,000ダルトンを超える物質を真皮まで送達することができるうえ、皮膚の深さ3.5mmまで届けることができるのです。「たったの3.5mm?」と思われるかもしれませんが、バリア層の厚みは「0.01~0.03mm」です。
つまり、バリア層の厚みの110倍以上も深く真皮にまで浸透させることができるのです。各化粧品メーカーは、このわずか「0.03mm」を攻略するべく、ナノ化などのさまざまな技術開発を行っているわけです。
真皮
真皮は表皮と皮下組織の間にあり、皮膚の本体とも呼べる厚さ2mm程の組織で、ここにコラーゲンやヒアルロン酸が存在しています。まさに肌のハリと弾力を決める部分といえるでしょう。
つまりヒアルロン酸などの美容成分はこの真皮まで届けることが重要なのです。しかしヒアルロン酸は分子量が大きいことで知られており、皮膚表面に塗ってもそのまま表面にとどまってしまうという問題があります。
ダーマドロップであればヒアルロン酸でも真皮まで深く浸透させることができます。
真皮まで送達できるダーマドロップの要素-LP3コンプレックス
特許成分であるLP3コンプレックスは、表皮バリアの成分と同じ水分と脂質(ハイドロリピッド)をベースとした特殊物質の構成体です。成分が皮膚バリアに似ているため、皮膚に吹き付けられるとすぐに皮膚バリアが開き、美容成分が通過できるようになります。 このほかLP3コンプレックスは、真皮に届くと美容成分のデポ(貯蔵庫)としての役割を果たします。このため、定期的に施術を受けることで、真皮で長く効果が持続するというわけです。
実際に上記のカルプロフェンを使用した研究論文[5]では、静脈にカルプロフェンを投与した場合よりもダーマドロップで投与した場合の方が、カルプロフェンが長く皮下に存在していたことが確認されています。 このように、ダーマドロップで美容成分を送達すると、真皮内で長くとどまり、これにより細胞の再生能力が高まり、代謝が促進されるほか、コラーゲンとエラスチンの生成が増加します。
また、ダーマドロップの美容成分は、マイクロカプセル化されているため、保護された状態で真皮に運ばれ、その後徐々に放出されます。
真皮まで送達できるダーマドロップの要素-高純酸素
ダーマドロップの本体機器は、部屋の空気を取り込んできれに浄化しながら、酸素の濃度を95%以上にします。この高純酸素をカートリッジ内の美容成分やLP3コンプレックスと混合させることで、美容成分とLP3コンプレックスが活性化され、皮膚バリアの通過をさらに加速させます。
また、有効成分とともに真皮に到達した後も、細胞や血液循環を活性化させる働きがあります。細胞の新陳代謝に酸素は非常に重要です。
私たち現代人の細胞は、酸素が不足していますのでこれも大きなメリットといえます。
真皮まで送達できるダーマドロップの要素-超高速ジェット噴射
アプリケーターから有効成分が噴霧される速度は265m/秒という超高速で、皮膚を損傷することなく成分を効率的かつ効果的に送り込みことができます。また、ダーマドロップの本体は顔の部位ごとに噴霧する周波数を変化させ、その部位に最も適した制御を行っています。
ダーマペンではありません「ダーマドロップ」です
ダーマドロップは、美容施術としてはかなりマイナーで、名称が似ている「ダーマペン」と間違われることも多いですが、上記のように全くの別ものです。
一番の違いは「ダウンタイムがない」という点でしょう。
また、針を使わず物質を送達するシステムとして、「エレクトロポーレーション」という技術もあります。これは電圧パルスをかけて一時的に脂質膜に穴を開け、有効成分を導入する方法なのですが、この電圧パルスによって細胞がダメージを受ける可能性があります。
さらに、電圧パルスをかけるのを止めても、その後しばらく透過性が高いまま(脂質膜に穴が開いたまま)ということがあるようです。これは脂質が酸化されて膜の構造が変わり、透過性が高まるためだと考えられています[6]。
レッドカーペットトリートメントとしてもどうぞ
上記のとおり、ダーマドロップは定期的に施術を受けることで、美容成分の蓄積効果が得られ、長く効果が感じられるようになります。
一方、即効性もあるため、年に何回かの特別な日だけの「レッドカーペットトリートメント」としても最適です。
まずは「レッドカーペットトリートメント」として受けてみてはいかがですか?