コラム

検診やさまざまな検査を受けても原因がわからない慢性的な体調不良の方に、「有機酸検査」をお勧めします。

最近、当院にてこの検査を受ける方が増えてきています。

有機酸検査は、体の代謝の状態を詳しく知るための尿検査です。
代謝とは、私たちが生命を維持するために必要なエネルギーを産生するための化学反応のことです。
おおざっぱに自動車で例えると、車が動くにはガソリンを燃焼・爆発させる必要がありますが、代謝はこの「燃焼・爆発」にあたります。

ガソリンが満タンでも、この「燃焼・爆発」がうまく起こらないと車は動きません。

『代謝』がうまく行われているかどうかは、私たちが元気に生きていくうえできわめて重要です。

有機酸検査では、代謝によって体の中で作られるさまざまな有機酸という物質を尿で測定することで、体の健康状態を多角的に評価します。

有機酸検査は、病気自体を診断するものではありませんが、体調不良の原因を探り、健康な状態に戻るためのヒントをたくさん提供してくれます。

• エネルギーとミトコンドリアの代謝
  ・ミトコンドリア機能の状態を評価し、エネルギー産生が効率的に行われているかを確認できます。
  ・脂肪酸の燃焼や、エネルギー産生に必要な栄養素のレベルを測定できます。
  ・慢性疲労の原因を特定するのに役立ちます。
• 栄養状態
  ・ビタミンB群、CoQ10、グルタチオンなどの栄養素のレベルを測定し、不足している栄養素を特定できます。
  ・これらの栄養素は、エネルギー産生や解毒に重要な役割を果たします。
• ストレスと気分の状態
  ・ドーパミン、ノルエピネフリン、セロトニンなどの神経伝達物質のバランスを評価できます
  ・気分の落ち込み、不安、睡眠障害などの症状の原因を特定するのに役立ちます。
  ・クロストリジウム菌はドーパミン代謝を狂わせ、精神疾患に関連するため、特に注意が必要です。
• 毒性物質の影響
  ・重金属、環境毒素、カビ毒への曝露を評価できます。
  ・特に、カビ毒（マイコトキシン）はミトコンドリア機能を低下させ、様々な症状を引き起こす可能性があります。
  ・ブレインフォグ、慢性疲労、頭痛などの症状がある場合に、カビ毒の検査を検討することが推奨されます。
• 腸内細菌の代謝物
  ・カンジダ菌、クロストリジウム菌などの腸内細菌の代謝物を測定し、腸内環境のバランスを評価できます。
  ・カンジダ菌はリーキーガットや全身症状を引き起こす可能性があります。
  ・クロストリジウム菌は精神疾患と関連があるため、腸内環境を調べる上で重要な指標となります。
  ・消化器系の不調の原因を特定するのに役立ちます。
• シュウ酸代謝
  ・シュウ酸のレベルを測定し、慢性的な痛みや尿路結石との関連性を評価できます。
  ・シュウ酸は水銀と結びつきやすく、体内に蓄積して解毒を妨げる可能性があります。
  
  

※検査料には初診カウンセリング料および2回目受診時の検査結果説明料が含まれています。
※当院では初診料はいただいておりません。
※健康保険は使えません。

 

有機酸検査を検討されている方へ

有機酸検査で、何らかの問題が発見された場合、当院では、過敏性腸症候群やSIBOといった腹部症状、カビ毒に対するデトックス療法、慢性疲労に対する栄養療法や漢方療法、痛みに対する各種治療、栄養不足に対する栄養療法といったように、フォローアップ体制が整っており、少しでも早く体の不調が改善されるようサポートを提供しております。



有機酸検査を希望される場合、お電話にてお申し込みください。なお、検査料をお支払いいただいてから検査キットを発注しますのであらかじめご了承ください。

その他、有機酸検査の詳細は、有機酸検査のページをご覧ください。

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